最近ニュースで、「ホルムズ海峡」という言葉を耳にする機会が増えています。

中東情勢が緊張すると、この海峡が閉鎖されるのではないか、という話題がよく取り上げられるからですね。

でも多くの人にとって、ホルムズ海峡は少し遠い場所の出来事に感じるかもしれません。

「原油価格は少しくらい上がるかもしれないけれど、私たちの生活にそこまで大きな影響はないのでは?」

そう思う方もいるでしょう。

しかし実は、この海峡は世界経済にとってとても重要な場所なのです。

そして場合によっては、僕たちの生活や「お金のあり方」にも大きな影響を与える可能性があります。

ホルムズ海峡は、世界の原油の“通り道”

ホルムズ海峡は、ペルシャ湾とインド洋をつなぐ海の通り道です(最も狭い場所では、幅が約33キロほどしかありません)。

しかし、この海峡は単なる海の通り道ではありません。

実は、世界の原油のおよそ5分の1が、この海峡を通って運ばれているからです。

サウジアラビア、イラク、クウェート、アラブ首長国連邦など、中東の産油国から出荷される原油の多くが、このルートを通って世界へ運ばれていきます。

日本は特に依存度が高く、輸入する原油の約90%がホルムズ海峡を通って日本に運ばれています

つまりホルムズ海峡は、いわば世界のエネルギーの「大動脈」であり、同時に日本のエネルギーを支える重要な通り道でもあるのです。

もしこの海峡が何らかの理由で通れなくなれば、日本と世界のエネルギー供給は大きな影響を受けることになるでしょう。

そして実際に、そうした緊張の高まりはすでに市場にも影響を与え始めています。

この海峡で緊張が高まると、何が起きるのか

現在、ホルムズ海峡では軍事的な緊張が高まり、攻撃や機雷のリスクによって船舶の航行が非常に危険な状況になっています。

そのため、この海峡が実質的に機能しなくなるのではないかという懸念が市場に広がっているのです。

こうした状況でまず起こっているのが「原油価格の上昇」です。

原油は、世界のさまざまな産業を支える重要なエネルギー資源。

例えば、

  • ガソリン
  • 電気
  • 輸送
  • 食品の物流

など、僕たちの生活の多くが原油によって支えられています。

だから原油価格が上がると、

  • ガソリン価格が上がる
  • 電気代が上がる
  • 輸送コストが増える
  • 食品や日用品の価格が上がる

といった形で、少しずつ生活費に影響が出てきます。

つまり遠い海で起きている出来事のように見えても、最終的には僕たちの家計にもつながる問題なのです。

世界が揺れるとき、お金はどう動くのか

もう一つ重要なのは、こうした不安定な状況の中で、お金の動きも変わるという点です。

世界情勢が大きく揺れると、人々は資産を守るためにさまざまな行動を取ります。

例えば歴史的に見ると、

  • 金(ゴールド)
  • 外貨
  • 国債

などが「安全資産」として買われることが多くありました。

これは、世界が不安定になると「価値が比較的安定しているもの」に資金が移動する傾向があるためです。

そして近年、この流れの中で名前が挙がることが増えているのがビットコインです。

ちなみに──

かつては世界の金融市場で日本円も安全資産のひとつと見られていました。

世界情勢が不安定になると、日本円が買われる「円高」が起きることも珍しくなかったのです。

しかし近年では、日本の金融政策や財政状況を背景に、日本円の位置づけも少しずつ変わりつつあるのかもしれません。

有事で注目されるビットコイン

ビットコインは2009年に誕生した、新しい形のお金です。

銀行や政府といった特定の組織が管理しているわけではなく、世界中のユーザーが運営するコンピュータ(これをノードと呼びます)のネットワークによって支えられています。

その特徴としてよく挙げられるのが、

  • 国境を越えて送ることができる
  • 24時間365日動き続けている
  • 誰か一つの国や機関が止めることができない

といった点です。

▶参考記事:実は一度も止まっていない。ビットコインは24時間365日動き続ける“お金”

こうした特徴は、世界の政治や経済が大きく揺れるときに注目されることがあります。

実際にこれまでにも、

  • ウクライナ戦争の際の国際送金
  • トルコなど通貨価値が大きく下落した国での利用
  • アルゼンチンのインフレ危機

などの場面で、ビットコインの利用や関心が高まることがありました。

資源が動かす世界と、新しいお金

ホルムズ海峡は、世界の原油輸送を支える重要な場所です。

そこを通る原油は、世界の産業や生活を支える大切なエネルギー資源ですよね。

だからこそ、この海峡の状況がニュースになると、原油価格や世界経済が大きく動くことがあります。

一方でビットコインは、こうした資源や国境とは少し違う仕組みで成り立つお金です。

どこか一つの場所に依存しているわけではなく、世界中のネットワークによって成り立っているからです。

もちろん、ビットコインがすぐに世界の通貨になるわけではありませんし、そうならない可能性もあります。

しかし、世界の出来事が「お金のあり方」にも影響を与えてきたことは確かです。

ホルムズ海峡のニュースをきっかけに、お金の動きを通して、世界の出来事と僕たちの生活のつながりについて考えてみるのもよいかもしれません。

|文:yutaro
|画像:AIにより生成した、コンセプトを伝えるためのイメージビジュアルです

<本連載の著者>

yutaro

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